夜空に咲く僕たちの願い


どんな身分の差だよ。
ダメだ、解決しない問題が目の前にある。
どうしたらいいんだよ。



「…あのさ、アイスなんて何でもいいじゃん?こうしたら?瑠花がいちごアイス、俊介がチョコアイス。それで瑠花がもし食べれなかったら俊介のアイスと交換。そうでもしないと終わりが見えないよ。」




冷静にこう言う渓斗に拍手を贈りたくなった。
そうか、その答えがあったか。俺は納得をし、チョコアイスを手に取った。
瑠花はいちごアイス。
渓斗は抹茶モナカ。



レジに向かい瑠花がお金を払った。



茜色に染まる太陽がもうすぐで沈む頃。
俺たちは並んで仲良くアイスを食べた。
やはり瑠花は味が気に入らなかったのか俺のチョコアイスと交換。


やっぱり新商品は美味しいとアイスを食べながら思った。




「じゃあ夜の10時にマンションの下に集合な?」



渓斗が最終確認をする。




「お菓子持ってかなきゃね!」



瑠花は笑顔でこう言った。




「ピクニックじゃないんだから!」





「あ、あと!願い事を忘れないこと!!」





星に願い事をするのが今日の目的。
俺の願いはもう決まっているよ。




“ずっと瑠花の隣にいられますように”





< 15 / 406 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop