夜空に咲く僕たちの願い



あの夜の日。
渓斗と遅くまで星空を見ながら語った。
やはり渓斗から離れる理由が思いつかなくて、俺は間違ったことはしていないと納得をした。
渓斗の苦しさをこれからは半分ずつ背負っていきたい。
そう言ったら渓斗は「余計なお節介はいらない」と恥ずかしがっていたけれど本当は嬉しかったんだと思う。


これは俺たちだけの秘密にしよう。



そして俺は渓斗に聞いてみた。



「天体観測をした日、渓斗は何て願い事をした?」




こう聞くと渓斗は小さく笑った。




「…お前それは言ったらダメなんだぞ?叶わなくなるだろ」




「あっ、そうだった。だけど気になるんだよな。渓斗と瑠花は何て願ったんだろうって。それは叶ったのかなとか」




「俺の願いは、まだ叶ってないよ。瑠花もまだなんじゃないかな。」




渓斗の言葉を聞いたら余計二人の願いが気になった。
だけど聞いたら願い事の意味が無くなる。
聞くのはやめよう、我慢をしよう。


その時、ふとある人の顔が脳裏に浮かんだ。





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