夜空に咲く僕たちの願い
初めて星座を見た気がする。
輝く星にはひとつひとつ名前があって、それは様々な意味を持っていた。
この日初めて見た星座はまるで俺たちのようだった。
俺たちは何かに結ばれていて、一人が欠けたら存在は無くなってしまう。
だから欠けないようにしてきたんだ。
自然にできた世界に俺は包まれていた。
こんなにもがんばって輝いている。
何十年、何千年前にできた星が今やっと俺たちの目に映ることができたと思ったら少しだけ泣けてきた。
強く生きようと思った。
「ねぇこの三つの星って何だか私たちみたいだね」
すると隣で瑠花がこう言った。
突然のことで俺は「え?」と言葉を漏らしてしまう。
まさか瑠花も同じことを考えていたなんて。
以心伝心?
これってすごくないですか?
「俊介がアークトゥルス。渓斗がデネボラ。瑠花がスピカ…私たちはずっと繋がってる気がする。何年経っても…」
「俺もそんな感じがする。この場所は俺たちの秘密だからな?」
静かに渓斗が言うと俺は小さく「うん」と言った。