夜空に咲く僕たちの願い
ずっとずっと一緒にいたい。
そう、この星に誓った。
「じゃあ今日の本題!願い事をしよっか」
俺は渓斗と瑠花を見つめて言う。
二人は間違いなく笑顔だっただろう。
暗くて表情まで確認出来なかった。
右手と左手を絡ませて、目を瞑る。
真っ暗になる視界。
それが妙に安心した。
きっと世界の終わりもこんな色をしているのだと思うからだろうか。
渓斗と瑠花はなんてお願いするのかな。
渓斗は…将来の夢かな?
瑠花は…好きな人とのことかも。
何だかすごく嫌な気分だ。
俺の願い事…
“ずっと瑠花と一緒にいられますように”
ずっと一緒にいるのは当たり前だ。
だからこの願い事はやめよう。俺がちゃんと考えてきた願い事。
神様、どうか叶えてください。
お星さま、どうか流れてください。
何年かかっても待ちますから。
だから…お願いです。
俺は静かに心の中で唱えた。
“瑠花のウェディングドレス姿が見れますように…”
星に込められた願いは、
儚く夜空に散っていった…。
俺の運命はこの日から歪んでいく。