夜空に咲く僕たちの願い


隣に歩いていても恥ずかしくないように。
瑠花は気づいているかな?



「俊ちゃーん!今日もおねがーい!!」



すると玄関先からある人の声が聞こえてきた。
この声は渓斗の母親だ。


さぁ、仕事の始まりです。



「ちょっと待ってて!!」



俺はこう言って最終確認をする。
変なところはないかな?
ワックスの固まりは付いてないよね?

あ、良かった。
顎のニキビ治ったみたい。
初めてできたニキビにショックを受けたのは三日前。
夜更かししてゲームばかりしてたからかな。
でも治って良かった。




まだ軽いカバンを持って玄関に向かう。
玄関先には母さんの姿もあった。


渓斗の母親と仲良く話している。
母さんと渓斗の母親は大学時代の同級生なのだ。
サークルで仲良くなってそれからずっと仲が良いようだ。
住む場所も隣同士にするとか参ったものだ。


って俺も人のこと言えないけれど。



「俊ちゃん大きくなったわね!おばさん抜かれちゃった!!」



かわいい笑顔を振りまく渓斗のお母さん。
この人はいつまで経っても綺麗だな、と改めて思わせた。




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