夜空に咲く僕たちの願い



「覚えてるよ?雅也(まさや)くんでしょ?」



すると渓斗が写真を見ながら言った。
俺と瑠花は頭上に?マークを浮かべる。
雅也くんと言われても誰だか思い出せないでいた。
きっと瑠花もそうだろう。



「雅也くん?」



「そうだよ。清水雅也(しみず まさや)って子いたじゃん。俺たちの二つ上で、同じマンションに住んでたけど小学校になる前に引っ越しちゃってさ。覚えてないの?」



渓斗の言葉を聞いても全然思い出せない。
いたような?いなかったような?


過去を遡ってもやはり思い出せない。



「ほら、瑠花のことが大好きでべったりだったじゃん!」



「うそ!瑠花覚えてないよ?」



ちょっとその発言は許せませんね。
この子が瑠花を好きでべったりだったって?
何か腹立つな、ずいぶん昔のことだけど。
でも待てよ…
そういえばそんな子いたかもしれない。
瑠花から離れなくてよく喧嘩してたような…



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