心愛。

ホットココア

～♪

　ｱﾗｰﾑの音で、私は目を覚ました。時計を見ると、針は１０時２３分を指している。今日は彼氏との初デート。せっかくの初デートなので、遅刻なんてしたくない私は待ち合わせ時間よりも、１５分早く着くように家を早めに出た。
「行って来まーす☆」
　私は時計を気にしながら歩く。今、時計の針は１０時５７分を指している。もう少しゆっくりでも大丈夫かな？そう思った私は、近くのカフェに立ち寄った。そして、メニューから飲み物を選ぶ。店員さんを呼んで、選んだ飲み物を注文する。
「ココアください。」
「ホットですか？アイスですか？」
「じゃあ…、ホットで。」
「かしこまりました。」
　そういえば今日、暑いなぁ…。やっぱアイス頼めばよかったかも。まぁ、後悔してもしょうがないよね。
「お待たせしました。ホットココアです。」
　店員さんの声と同時にテーブルに置かれたココア。想像以上に熱そう。そう思いながらも、ココアを飲む。あ、熱いっ…!!
ｶﾞﾁｬｯ
　思わず私は、ココアを服に零してしまった。初デートに着ていく服を汚してしまった私は、すごく落ち込んだ。とりあえず、家に帰って服を取り替えて来よう…。