悪夢
目を開けると
全面に白い壁が見える。
ここは病院…?
「あ、気付かれましたか?貴方の部屋の大家さんが、助けて下さったそうです」
と、忙しそうにいう看護師の言葉に疑問が浮かぶ…
俺の部屋の大家さんはたしか今、海外旅行と言ってたはずだ…
ギィィィィィィイ……
といつの日か聞いたあの音が聞こえる。
「あ、大家さんが来ましたよ!」
と看護師があのドアを開けた人物に顔を向け、俺も、その人物に顔を向ける。
『大丈夫ですか?
安心してください
僕は
君の
見方ですから。』
と、あの言葉と声が聞え、いるはずのないアイツが
不気味な笑みを浮かべながらそこに立っていた。
『君を迎えに来たよ』
と言い残して、俺は
また意識がなくなる。
脳裏にアイツが言った言葉が何度も繰り返す。
『僕は君の見方だよ。』
奴は不気味に笑いながら
そう言った。
END