姫様にkiss
* * *
「姫様、お荷物はこちらでよろしいですか?」
「あ、うん。」
どうも落ち着かない。
「あ、あの……」
「どうぞお気になさらないで下さい。」
お気になさらないでって言われても…
そう言われると益々気になる。
朔真は優雅に足を組みながら、紅茶をすすっている。
「姫様がしっかり勉強をするように見張っていなさい、と奥様から仰せつかっておりますので。」
「う"ぅ…」
あたしは勉強が大嫌い。
それは出来ないから、じゃなくて、面倒くさいから。
これでも成績は常に上位をキープしてる。
だからわざわざ勉強なんかしたくない。
「姫様?」
「やらなくちゃ……だめかなぁ?」
「だめです。」
「…ケチ。」