姫様にkiss
「佳斗君、どうかな…?」
「似合ってるよ!」
着替え終わった美咲は直ぐに、佳斗君の下へと飛んで行った。
似合ってるなんて言われちゃった美咲は、顔を真っ赤に染めて、下に俯いた。
「お、泳ごうよ!」
「まだ時期には早いでしょ?」
「あ…そっか。」
「美咲ちゃん、売店に飲み物買いに行かない?」
「い、行く…!!」
美咲はもう挙動不審になっちゃって、あたふたしてる。
佳斗君がリードして美咲を連れて行ってくれて、あたしはほっと一息ついて、砂浜に座りこんだ。
「…はい。」
「へ…」
柔らかい感触。
何かがあたしの上にかぶさった。
「着とけ。」
「え?何で?」
「…俺以外の奴らにその格好見せる気?」
かぁ…////
一気に頬が染まる。
あたしの上にかぶされたのは、朔真の着ていたパーカーだった。
朔真の温もりが残ったパーカーからは、嗅ぎ慣れた朔真の匂いがした。