姫様にkiss
相変わらずな朔真に、少し呆れながら、ベッドに横たわった。
「…何してんの?」
「朔真は無理矢理やったりしないよ。」
優しいから。
普段は分かりづらいけど、本当は優しいから。
無理矢理なんて…
絶対にない。
「…んなこと言われたら、やれねぇじゃん。」
朔真がそう不服そうに呟いたのを知らずに、心地良い眠りへとついた。
「…姫、起きて。」
「ふぁ…もうちょっと……」
「別にいいけど…俺、もう行くから。」
朔真の服の袖をギュッと握る。
「起きる。……だから待って…」
「フッ。どうしたの?」
分からないけど…
今は一人になりたくない。
「姫が着替えてる間、俺はどうすればいいわけ?」
「ま、窓の外見てて…!!」
「はいはい。」
朔真が窓の外を向いた。
そして、着替えようとシャツを脱いだ時だった。
チラッと鏡に映った姿。
気のせいでなければ…