姫様にkiss
人を見かけで判断してはいけないというけれど
人を上から下まで、舐めずり回すように見るそいつらは、そうとしか思えなかった。
「…誰だ。」
「ひどいなぁ〜そんなあからさまに嫌そうな顔しないでよ。」
そう言いながら、肩に回そうとしてきた手を払いのける。
キッと睨んでも、ヘラヘラと笑って相手にされない。
「ちょっと俺らと遊ばない?」
「結構だ。」
「いいじゃん。友達とはぐれちゃったんだろ?俺らも捜すからさ。」
「別にはぐれてなんか…」
強引に腕を組まれる。
必死に抵抗しても、男二人相手にいっぺんに技をかけるのは辛い。
動かないように抵抗するしかなかった。
せめてどちらかが離してくれれば…
「離せ…っ!」
「じゃ、行こっか。」
「離せと言ってるだろ…!!」
片方の男の足を思いっきり踏みつける。
その瞬間、男がひるんだ。
技を仕掛けて、逃げようとした時だった。