姫様にkiss
「…ごめん」
「謝らないでよ…」
「俺のせいだから……姫があんな奴らに絡まれたのも、海で溺れたのも。…全部ぜんぶ俺のせいだから。いくら謝っても許さ……えっ…」
悔しそうに顔を歪める朔真を見ていられなくて、ギュッと抱き締める。
一瞬、身体をびくつかせた。
「朔真のせいじゃない。」
「でも…」
「もし責任を感じるんだったら
協力、して?」
朔真は引きつった笑みを浮かべて、あたしを見つめた。
「協、力…?」
「そう。あたしに協力すること。それが許しの条件。」
朔真はしばらく考えてから、コクリと頷いた。
そんな朔真にあたしはクスッと笑うと、人差し指を唇の前に立てた。