姫様にkiss



「姫様〜姫様?」
「い…今行く……!!」



もう一度強く押すと、すんなりと退いてくれた。



「姫様、ちゃんとお勉強されましたか?」
「しました!ほら。」
「姫様……やっとやる気になって下さったんですねぇ……」
「あー……うん。」



本当は脅されて嫌々だけど…



目にうっすらと涙を浮かべているメイドさんにそんなこと言えるはずもなく、苦笑いをする。



「あら、今日は機嫌が良いのね。」
「あ、奥様。」
「おかえりなさい、優姫。」
「ただいま、お母さん。」



お母さんはあたしとは正反対。



本当に見るからにお嬢様って感じ。



優しくて美人で…



「…あ。お約束してたの忘れてたわ。どうしましょ〜」



…ちょっと抜けてる所もあるけど。









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