姫様にkiss



車の後ろの席からは、朔真の顔を伺うことが出来ない。



もしかして…



怒ってる?



光のことがばれて…






「…それ、今のメールの人と行くの?」
「あ…うん。」
「なら、行って来なよ。」
「え…」



朔真の予想外の言葉に、どうしていいか分からない。



素直にありがとうって喜ぶべきなのか?



「…止めないのか…?」
「いいんじゃない?たまには俺抜きで友達と遊びたいでしょ。」
「それはそうだが…」



なんだこの気持ち…



色々追究されたら困るんだから、これで良かったんじゃないか



ならどうして…



どうしてこんなにも寂しく感じてしまうんだ…?



どうして止めてほしいなどと思ってしまうんだ…?








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