姫様にkiss
「…朔真」
やっぱり声の本人は、あの変態執事だった。
そんなあたしの気持ちを知ってか知らずか、朔真は一瞬だけこちらを向いて、微笑んでから、お母さんに向かって深く一礼した。
「優姫はどうかしら?」
「とても可愛らしくて、こんな方に仕えさせていただけるなんて、嬉しい限りでございます。」
「そう?それは良かったわ。これから、優姫のことお願いしますね。」
「かしこまりました、奥様。」
これがね、さっきのことがなければ普通なんだけど……
お母さん騙されちゃだめだよ!
こいつは表面、紳士的だけど、本当は変態執事なんだからね?!