姫様にkiss
「あ"ぁ〜…!!!」
集中出来ない!
何であんな話をあたしにするんだ!
大体、どうして負けると分かっている試合を受けるのかが分からない。
これならわざわざ負けに行ったようなものじゃないか。
何故、そんな無駄なことをするんだ…?!
「姫、悩み事?」
「朔真か…」
朔真なら分かるかな?
何故、負けると分かっている試合を受けるのか。
あたしにはどうしても分からない。
この試合の意味が。
「なぁ、朔真。何故、負け試合をわざわざ受けるんだ?」
「何の話?」
「いや、何でもない。気にするな。」
俯いたあたしに、朔真は隣に座って、肩を叩いた。