姫様にkiss
* * *
「…ありがとうございました。」
試合が終わった。
結果は……
「姫、すごいよ!」
「さすがです!先輩」
もちろん勝った。
っていうかこんなところで負けちゃ、まずいんだけどね…
まぁとにかく、一安心だな。
「ぼ、僕は負けたなんて認めませんから…!大体、全国の人を出すこと自体…」
「何かおっしゃりましたか?こっちは必死でやってんだよ!!それが悪いのか?!」
「く…っ!」
冴垣は悔しそうに、俯いた。
「何でそんなに必死になるんだ…?たかが練習試合じゃないか…!!」
「たかが練習試合?この試合はあたし達のプライドなんです。それを貶す資格が……貴方にありますか?」
「くそ…っ!!覚えとけよ!」
冴垣は武道館から走り去って行った。