姫様にkiss
「やったぁ〜!!!」
満面の笑みで喜んでいる部員を見ていると、足の痛みや疲労さえ気にならなくなっていく気がする。
たまには、こういうのも良いのかもな。
「優姫先輩。ありがとうございました!!」
なんか改めてお礼なんか言われると、照れくさい…
あたしは何も言えずに、赤く染まった頬を隠すように、下を向いた。
「姫は当分、剣道禁止。」
「えぇ?!」
「当たり前だろ。この怪我を早く治さないと、合気道の大会出られないじゃん。」
朔真の冷静な言葉に、落ち込むあたし。
次は合気道か…
「ねぇ、大会休んじゃだめ?」
「だめ。」
やっぱり…;;
それからあたしは嫌々ながらも、朔真におぶられて帰った。