姫様にkiss
「じゃあね、姫。頑張れ!」
「う、うん…!」
美咲と別れ、家の前で深呼吸をする。
今日は絶対に朔真に聞く。
「ふぅ…」
もう一度さらに深く深呼吸をした。
「たっ…」
「姫?おかえり。」
声のする方を見ると、朔真が紙袋を持って立っていた。
っていうか何、この展開…
慌てて開けかけていたドアから、手を離してしまった。
え、えっと…
覚悟を決めたはずなのに、朔真の予想外な登場の仕方に、また緊張と不安が押し寄せてくる。
「…どした?入らないのか?」
「え…あ、入る入る…!」
「?」
どうしよう…
今聞くべきなのか…?
で、でも…っ