姫様にkiss
「俺は姫の執事。ってことは、朝起こしたりするのも俺の仕事なわけ。」
うん。
そんなことは分かって………あ。
「姫の部屋に入れなかったら、起こせないじゃん。とても俺には、寝起きの悪い姫が一人で起きれるとは思えないけど?」
「う"…」
おっしゃる通りです…
「まぁ、それでも構わないって言うなら別だけど。」
「……起こして…ください」
「え?何?」
意地悪…!
絶対聞こえてたくせに!!
「……起こしてください…!」
「フッ。しょうがないな。姫からのお願いは断れないし。」
朔真はそう言って微笑むと、あたしの手を握った。
「ッ?!」
「姫様、それではおやすみなさいませ。」
「あ…うん。おやすみ…」
すぐに握った手は離れた。
でも、朔真の手の感触がまだ残っている。
…少し震えていた手の感触が。
「……可愛いなぁ、姫は。」
「は…?!」
やっぱりあたしの勘違いかも…
「この……変態…!!」