姫様にkiss
朔真はそのまま歩いて、家から出ると、車のドアを開けた。
「姫様、どうぞ。」
「…うん。」
いつものやり取り。
それなのに、妙な違和感があるのは朔真がいつもと違うから?
大体、何なの?
朝から着替え覗いたり(変態なのはいつものことだけど。)
妙に急かしたり
しまいには、普段着ないスーツなんか着ちゃって…
本当…
あたしには理解不能。
「姫様、着きましたよ。」
「あー…」
「?何か?」
「…何でもない。」
あたしも十分変、か…
いつまで経っても、あたしは朔真に見つめられると、何も言うことが出来ない。
これじゃどっちがご主人様なんだか…
少し呆れ気味にため息をこぼした。