姫様にkiss



朔真はそのまま歩いて、家から出ると、車のドアを開けた。



「姫様、どうぞ。」
「…うん。」



いつものやり取り。



それなのに、妙な違和感があるのは朔真がいつもと違うから?



大体、何なの?



朝から着替え覗いたり(変態なのはいつものことだけど。)



妙に急かしたり



しまいには、普段着ないスーツなんか着ちゃって…





本当…
あたしには理解不能。



「姫様、着きましたよ。」
「あー…」
「?何か?」
「…何でもない。」



あたしも十分変、か…



いつまで経っても、あたしは朔真に見つめられると、何も言うことが出来ない。



これじゃどっちがご主人様なんだか…



少し呆れ気味にため息をこぼした。








< 30 / 266 >

この作品をシェア

pagetop