姫様にkiss
「かっこいいねー。新しい執事さん?」
「うん。変態執事だけど。」
「何それ。クスッ。でも、姫、今までの執事さんより好きでしょ?」
「な…?!」
美咲が悪戯っぽく笑う。
あたしは何故だか徐々に染まる頬を隠すために、机に俯せた。
「え?!姫、好きな人出来たの?!」
「…るさい。」
好きじゃないし…
あんな変態執事。
「俺の姫ちゃんがぁ〜」
「姫ちゃん言うな。」
本当…
何で朔真なんかに、心を乱されなきゃなんないの…?
「……ムカつく。」
「わぁっ…!!ちょっ…優姫先輩?!」
「え…あ!!!ご、ごめ……」
授業の後。
むしゃくしゃしていた気持ちを晴らす為に、たまには来てよと誘われていた剣道部に顔を出した。
……はずだったのに。