姫様にkiss



「先輩の車ですか?」
「あ、うん。…乗ってく?」
「いいんですか?!」
「別にいいけど…」
「やったぁ…!!!」



なんかあたしまで犬に見えてきた…



「朔真!朔……あれ?」
「桧宮は今日、戻れないということでしたので、私がお迎えにあがりました。」
「あ…そっか。」



何よ…



何でガッカリしてるの?
あたし…



あんな奴……



「…どうぞ。そちら様も。」



モヤモヤした気持ちを抱えながら、車に乗り込んだ。



あいつ…



何してんだろう……





「そういえば姫様、桧宮がご伝言を…」
「伝言?」
「はい。後ろに置いてございます。」



これ、かな…?



「ッ…////」
「先輩、赤くなってますよ?」
「るさい…!!!」



だって…



“愛しの姫様へ”


って…


どんだけキザなのよ?!








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