姫様にkiss



「…今日も退屈。」
「仕方ないでしょ?…そういえば、剣道の県大会優勝だって?おめでとー!」
「全然おめでたくなんかないよ。剣道部の顧問から、入部届け押し付けられてるんだから。」
「入っちゃえばいいのに。」
「絶対やだ。」



部活なんか入っても疲れるだけだし。



剣道は趣味でちょっとおじいちゃんに習わされてるだけだもん。



「なんか刺激的なこと、起きないかな〜」
「だったら俺が相手を…」
「光だけは絶対やだ。」
「ひっでぇな〜」



充実した生活に文句がある訳じゃない。



今さら家がなくなってホームレス生活なんて、冗談じゃないし、



今のこの生活もそこそこ楽しい。



「でもなぁ〜」



あたしの生活には徹底的に何かが足りない。









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