姫様にkiss
ドサッ──
「ちょっ…んン………ま…待って……!」
部屋に入ると、力強くベッドに押し倒されて、キスが降ってきた。
いつもより強引なキスに、酸素を取り入れることさえ許してもらえない。
「何?俺と会えなくて寂しかったんじゃないの?」
「そ、それは…」
あたしが口籠もっていると、朔真が一呼吸おいてから口を開いた。
「………あぁ、そっか。他の男と仲良くしてたから、俺のことなんか忘れてたんだ?」
「え…」
何を…言ってるの……?
冷たく言い放った朔真は、あたしから離れて行った。
あたしを見下ろす瞳は、別人のようで
怖い……
自然とそう感じていた。