姫様にkiss
* * *
「姫。行かなくていいわけ?」
「う"…」
行きたいけど…
行きたいんだけど……
行けないんだよぉ…!!!
はぁ…と真上からため息が聞こえた。
「…もしもし?あぁ、はい。そういうことなんですけど……」
朔真が誰かに電話をし始めた。
「幸太郎…だっけ?今日は休みだってよ。」
「へ…」
「姫が行けないって言ってる理由。……それだろ?」
コクリと頷く。
やっぱり朔真は誤魔化せない。
「まぁ、俺としては、早く告白の返事……してほしいんだけど。」
「だって…」
「フフッ。わかってるよ。姫は優しいから、傷つけたくないんだろ?
でも、俺だったら……ちゃんと返事を聞かせて欲しいな。…特に姫なら。」
あたしなら……か。
「…うん!」