姫様にkiss



「どうしたの姫?なんかイライラしてるみたいだけど…」
「…別に。」



イライラなんかしてない。



ちょっと朔真とあのお客様との様子が気になってるだけで…



別にイライラしてなんか……




「別に話したくないならいいんだけどね。…それより、ほらあれ!」



美咲の指差す方を見ると、いかにもチャラそうな男がエプロンを着て働いていた。



「誰あれ?」
「ほら、前に言った佳斗君!」
「あぁ〜」



彼が美咲の恋している佳斗君らしい。



ってか…



「美咲ってあんな人がタイプだったんだ…」
「ん〜タイプっていうか……一目見た時にビビッてきちゃったの♪」



そんなものなのかな…



もう一度、キッチンから佳斗君を見る。





「…やっぱり分かんないや。」








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