姫様にkiss
「そういえば姫。お父さん、久しぶりに帰ってくるらしいよ。」
「えっ?!本当?」
「たぶんね。」
お父さんとはこの1ヶ月会ってない。
何でもアメリカに支店をつくるとか何とかで、色々大変らしい。
でも、そんな忙しい中でも会いに帰ってきてくれるんだって思うと、嬉し過ぎて飛び跳ねたいくらい。
「嬉しそうだね。」
「うん!」
「…ただいま。」
「おかえりお父さん!!」
「おかえりなさいませ。ご主人様。」
夕方、帰ってきたお父さんに抱きつく。
お父さんはあたしの自慢。
かっこ良くて、優しくて……
だからあたしの理想が高いんだって言われるけど。
「おぉ、久しぶりだな優姫。元気だったか?」
「もちろん♪」
“お父さんこそ少し痩せたんじゃない?”と言うと、少し焦ったように笑った。