姫様にkiss



振り向いた朔真の顔を見ることが出来なくて、あたしは下に俯いた。



「き、今日からよろしくお願いします…」
「こちらこそよろしくお願いします。」



チラッと目線を上に上げると、朔真と目が合った。



朔真はニコッと微笑むと、また前に向かって車を発進させた。



車の中はあたしが喋らないからなのか、無言状態が続いていた。



「姫様。お疲れでしたらお休みになられて良いですよ?到着しましたら、お知らせいたします。」
「だ、大丈夫っ…!」



確かに少し眠いけど…



なぜだか眠ることが出来ずに、窓の外をボーッと眺めていた。






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