姫様にkiss
「優姫。…お前のおすすめを頼みたいのだが。」
「あたしの……?」
「聖学祭に来る親はいつも通りの君達を見に来てるんだ。」
「そうよ。優姫、変に力み過ぎてるんじゃない?ほら、肩の力を抜いてみて。」
「変に力むことはないんだ。普段通りの君達を見せてくれるだけでいいんだよ。優姫。お前が大切に想う人に尽くすように………そうは出来ないかな?」
あたしの大切に想う人…
そうだ。
あたしは失敗しないということばっかり意識して、忘れてたんだ。
「…かしこまりました。私のおすすめをお持ちいたします!」
「そう。その意気だよ優姫。」
忘れてたんだ。
“貴方……どうしてこの聖学祭があるか知っていらっしゃる?”
今なら自信を持って答えられます。
この聖学祭は…
普段の私達をお客様に見ていただく、最高のステージなのです。と…