チャット彼氏
『…あ、もしもし?
学校終わった。…うん。はい。』
いつものように学校が終わると
公衆電話から親に電話しました。
転校したと言っても
うちは引っ越したわけでは
なかったので送迎はいつも
親の車でした。
下駄箱から靴を出し、
外にでました。
田舎の風景。
山に囲まれてる小さな学校。
築4年の校舎は緑に似つかないお洒落なデザイン。
そんなところが好きでした。
『ハナ〜!』
校門横にある自転車置き場から
唯が手を振っています。
唯の隣には和美もいました。
『また明日ねー!』
ヘルメットを被り帰る直前の
2人に返しました。
和美は唯の幼なじみ。
私が転校するまで2人で
いるときばかりだったようです。
私が転校してきて責任感の強い
和美が一番に仲良くなってくれ
次第に唯とも仲良くなりました。
今では3人で過ごすことが
増えました。