短編■ ほっぺ ぺけ


『ふーも
 キララちゃんみたいな

 かわいいおべんとが
 いいんだもん』


プクっとほっぺを膨らませ、プリっとした手をにぎり、

すこしだけ怒ってお母さんに言いました。


キララちゃんは、ふーと同じ組のおともだちです。

なかよしのキララちゃんのおべんとうは、

それはもう――まるで童話の絵本をめくるような――

フタを開けると、たちまちキラキラが飛び出すのです。


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