短編■ ほっぺ ぺけ
あらあら、ふーはお母さんに抱き着きます。
『やだやだ
絵本を読んでね
いろんなお話
聞かせてね』
そうです。
絵本はおなじ絵ばかりでつまらないですが、
お母さんがたくさんのお話を加えてくれるので、
何度読んでもちがうお話になるのです。
それにふーのお母さんは、ふーのお母さんです。
キララちゃんのお母さんは、キララちゃんのお母さんです。
『おかあさん だいすき』
ふーのふくれたほっぺは、お母さんと居るとプシュっとしぼみます。