短編■ ほっぺ ぺけ
ふーのお母さんは、
ふーがきらいなやさいばかりをつめこんで、
いつもおべんとうのフタを開けるのがイヤです。
おふろのあとに、かみをかわかさないでいるくらいイヤです。
かわいくない
ふーのおべんとう。
一口たべると、ほっぺが落ちるくらい、
しあわせのあじなのです。
ふーは言いました。
『おかあさん
なんでもないよ』
あらあら、ふーったら、お母さんにギュッとだきついて、
なんだか あかちゃんみたいです。