偽物兄妹
…あっという間に
1週間は過ぎていき…
家の家具なども
全部なくなった…。
もうあたしはここの家から
離れちゃうのか…
「実亜、行くよ!」
と、お母さんが言う。
「うん」
と言って、この家から去っていった。
そして、お母さんとあたし
2人で車に乗り
これからあたしが住む家に
向かった。
「これから住む家はね…新築なのよ♪」
…へぇ、新築かぁ…
って、どこからそんなお金が…?!
「その家誰のお金で作ったの?」
お母さん…なわけはないよね。
「春樹さんって言う人が作ってくれたのよ♪」
…春樹さん…??
誰それ?
「誰…?その人?」
「実亜の新しいお父さん!」
…そういうことか。
「そういえば、春樹さんに子供もいて
その子供とも一緒に暮らすから」
は…?
ていうことは、4人で暮らすの?
その子供、何歳なのかなぁ?
小さければいいけど…
もし、あたしと同じくらいの歳だったら…
どうしよう。
なんか話しずらいなぁ…
「その子供、何歳なの?」
「たしか、美亜と同じだったような…」
…最悪…
「女?男?」
男だったら、絶対いやだ。
「男よ♪でも、大丈夫!その子優しいから」
…優しいのかなあ??
よくわからないけど…。
はぁ…なんかすごい緊張してきた。
「実亜、ついたよ。降りて!」
「あ、うん」