偽物兄妹
「お母さん、幸せっ♪」


………

言うことない。


ていうか、あたしは全然幸せじゃ

ないっつうのぉ!!


「もう…早く入ろう」


するとお母さんは『はいはい』と言って

インターホンを押した。



すると…

インターホンのスピーカーから

「あっ、実那美?入って~」


…お母さんのこと

実那美って言ってるし…。



あ、お母さんの名前が

実那美って言うの。



「うん、わかった。今行くね、春樹~」

お母さんは春樹って呼んでるし…


この2人相当仲がいいのかなぁ?


「実亜、行くよ!」


「…うん」

と言って2人で家の中に入った。


「リビングでまず挨拶するから

実亜もちゃんと挨拶しなさいよ!」


「…はいはい」



リビングにつくと

あたし達に背中を向けて

ソファーに座っている人が2人いた。




多分、体が大きいほうが春樹さんで…




隣の人…誰?





そう思いながら

あたしとお母さんも

ソファーに座ろうとした



その時だった…


「「…えッ?」」



ビックリして

あたしはつい声に出してしまった。


でもあたしだけじゃない…。


春樹さんの隣の人も

あたしと同じく『…えッ?』と


声を出していた。



…でも、そりゃあ驚くよね?




春樹さんの隣に座っている人の

顔を少しのぞいた時…




わかったんだもん…。



隣に座っている人が










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