偽物兄妹
翔だったってことを…。
絶対…翔だよ。
あの綺麗な顔立ちに
綺麗な髪。
そして大きく
キラキラしている瞳。
翔以外にいない。
でも、どうして翔がここに?
って、ちょっと待って。
あたしこれから翔と暮らすってことに
なるんだよ…ね?
「実亜、どうしたの?」
と、お母さん。
「…なんでもない」
「そう?ならいいけど」
「じゃあ、一応自己紹介ね。
僕の名前は神谷春樹。よろしくね。」
自己紹介を進めていく春樹さん。
…その時、
翔と目が合った。
でもあたしはすぐにそらした。
自己紹介みたいなのが終わって
お母さんが
あたしの新しい部屋へ案内した。
「実亜の部屋はここだからね。
ちなみに隣は翔くんの部屋だからっ」
それだけ言って
お母さんは春樹さんの元へ行ってしまった。
あたしはすぐに
自分の部屋に入った。
結構広いんだなぁ。
前のあたしの部屋の2倍はある。
とりあえずあたしは
ベッドに座った。
…その時
コンコン
コンコン
誰かがノックしてきた。
すぐにあたしは戸をあけた。
「…あっ」
目の前に居たのは
…翔だった。
「入っていい?」
「うん」
どうして翔が来たのかわかんないけど
あたしの部屋に入らせた。