偽物兄妹
学校には

いつも歩いてへ向かう。



そして、いっつも途中で翔と会う。


…ほら、今日もまた翔がいた。


「翔~!」


あたしが話しかけると

翔は気づいてくれたみたいで


「あ、美亜!おはよッ♪」

と、言ってくれる。


「おはよう、翔♪」



いっつもこんな感じ。


「今日から2年生だねッ!」


翔は言い方が優しい。

普通の男って、もうちょっとなんか


言葉が悪いけど、

翔は違う。



あたしはそんな翔も

好きだ。



「うん!クラス、一緒だといいね!」

あたしの一番気になっていること。


…クラスのことだ。



「そうだね!一緒だといいね!」


翔はニコッと笑う。



クラス替えがあるから

もし、翔とはなれたら…



きっと、あたしの恋は

そこで終わるに違いない。



それに、翔と一緒にいれる時間も

へってしまう。


絶対そんなの嫌だ。




せめてクラスだけは

一緒になれますように…。


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