白球追いかけて
三学期はとても速いスピードで進んだ。二月に入ると、街はバレンタイン一色。駅のポスターも、コンビニのCMも、スーパーの陳列棚も。今年は彼女と別れたし、もらえるのはオカンと
姉ちゃんだけかなと思っていたら、学校でヨシナとケメが「合作、義理チョコ」を作ってきてくれた。
「ジュンヤ、はい。私らからの愛情たっぷりの義理チョコ」
ヨシナが冗談めかして言う。
「しゃーなし、もらったるな」
冗談でクールなふりをしてみた。
「じゃあ、あげへぇ~ん」
「うそやって」
クールさはしっくりこない。オレにはやっぱこのキャラは合わないみたいだ。
いつものオレに戻って、
「開けるで」
と箱の周りのリボンを外した。
姉ちゃんだけかなと思っていたら、学校でヨシナとケメが「合作、義理チョコ」を作ってきてくれた。
「ジュンヤ、はい。私らからの愛情たっぷりの義理チョコ」
ヨシナが冗談めかして言う。
「しゃーなし、もらったるな」
冗談でクールなふりをしてみた。
「じゃあ、あげへぇ~ん」
「うそやって」
クールさはしっくりこない。オレにはやっぱこのキャラは合わないみたいだ。
いつものオレに戻って、
「開けるで」
と箱の周りのリボンを外した。