白球追いかけて
6
試合当日。
その日は夏にもかかわらず、カラッとした天気だった。
グラウンドまでの道程は、音楽を聴いて気持ちを高ぶらせた。
グラウンドに着くと、風が強く、砂煙が舞っている。緊張した気持ちを、スパイクの紐をきつくしめることでまぎらわせようとした。足の甲に違和感を感じたが、気は引き締まった。
軽くグラウンドの端を走り、ストレッチをする。屈伸をすると、グラウンドを見る目線が平行に上がったり、下がったりする。
膝を曲げて、伸ばしたとき、その視界にシータが見えた。船に乗っているみたいに揺れて見えるが、あれは確かにシータだった。
その日は夏にもかかわらず、カラッとした天気だった。
グラウンドまでの道程は、音楽を聴いて気持ちを高ぶらせた。
グラウンドに着くと、風が強く、砂煙が舞っている。緊張した気持ちを、スパイクの紐をきつくしめることでまぎらわせようとした。足の甲に違和感を感じたが、気は引き締まった。
軽くグラウンドの端を走り、ストレッチをする。屈伸をすると、グラウンドを見る目線が平行に上がったり、下がったりする。
膝を曲げて、伸ばしたとき、その視界にシータが見えた。船に乗っているみたいに揺れて見えるが、あれは確かにシータだった。