小さな背中はいつまで見れる?
スーパーヒーロー
私の名前は鈴原 彩(すずはら さや)。

3人家族の一人っ子。ペットのルル。私は、高校3年。

彼氏はいない。好きな人もいない。

つくろうとは、思わない。それには、理由がある。

私には、あと7ヶ月の月日しかない。

簡単に言えば、命があとわずかで尽きてしまう。

私には、心臓にガン細胞が見つかった。

それは、ついこのあいだの2ヶ月前。

私は、正直信じたくはなかった。

でも、7ヶ月もすぐにきてしまう。

宣告をされたときは、両親は泣いていた。

その、瞳は怒っていた。

自分たちが、悪いんだって。

自分たちが、もっと私と過ごす時間が足りなかったんだって。

両親は、自分たちを責めては泣いて。

それを何回も何回も繰り返していた。

でもね。私には、もういいんだ。

そんな、ちっぽけな命。

そんな、長くない命。

そんな、無意味な命。

そんな、責めたくる命。

もう、誰も苦しませたくない。

―私ね、あとわずかな命は自由に過ごすことにしたんだ。ママ・パパ・ルル。でもね。私

にはある日"希望"という2文字が心にすごく傷を負ったバンソウコウ代わりになったん

だ―

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