Four Cherry
契約と罰
・これ以上は【坂城 翼様ファンクラブ会員】のみしか近づいてはならぬ
・お近づきになりたければファンクラブに登録すべし。
・無視するのならばそれ相応の刑に処する。
だってさ。
刑って何さ刑って。
私なんか警察にでも連れてかれた気分。
「はーぁ・・・・」
だけど・・・・結構満更でもなかったり。
ファンクラブとか、面白くない?
行ってみようかな?
「ウフフ、蒼伊サン?契約書を読まれまして?」
「あー・・・はい・・。アナタは?」
「ワタクシはファンクラブ会長、大澤口 朱梨花(オオサワグチ シュリカ)ですわ。」
私を上品な瞳で見つめる彼女は、まるでお○夫人。
くるくる金髪でリボンを付けて・・・。
今にもテニスなんて始めちゃいそうで。
「蒼伊サン、是非とも翼様のファンクラブにご入会なさらないかしら?」
「あ・・えっと・・・」
「オーホホホホッ♪心配なさらなくても宜しいのよ?会員が学園の女子のアナタ意外全員が入会しているわ。安心してよいのですよ?」
ぜ・・っ・・全員・・・!?!?
スッゴイ人数になっちゃうよね?会員数・・・・
「さぁ、この契約書にサインを!!」
バンッ!と私の机を右手で叩く・・・えーっと・・・大澤口サン。
そして、私の耳元で忠告してくる。
「会員になったほうが貴方にとって吉ですわよ。今後この学園で生活するのに必要になりますわ。仲間にしてもなんにしても・・・・です。」
なんでその時私は不安になったんだろう。
仲間はずれにされるんじゃないか、その怖さが私に一気に襲いかかり・・後先を考えずにサインをしてしまったのだから。
「これで今から貴方も、翼様ファンクラブの会員ですわ。よろしく。」