Four Cherry

その日から、私は「坂城 翼様ファンクラブ」の一員となった。

最初は正直ワクワクしてたんだよね、何が起こるのか・・とか。

だけど・・・実際この世は甘くないってことを教わったのが、放課後だった。

毎日のように会の集まりが行われるらしく、私も呼ばれた。


「いらっしゃい?新しい会員の加藤サン。」


空き教室に集められたけど、その数たった2クラス分くらい。


「あ・・・れ・・・?これで全員・・・?」


驚きすぎてつい口に出た。

すると・・・・


「あら、そうですわよ。翼様のファンクラブ会員は全員で60名。何か問題でも?」


大澤口サンのほうを見ると、彼女が目をそらす。

だ・・・・だまされた・・・・?


「・・・でわ、会を始めましょうか。最初に、加藤サンは本日からの会員ですわ。皆様、仲良くして差し上げてね・・・?」

「「「はい、朱梨花様。」」」


いっせいに声をそろえて答える会員達。


な・・・なんなんだ・・・このクラブは・・・・・・・。



それから、いろいろと翼クンに関しての雑談をして解散。

大澤口サン以外の会員はすべて残った。


「いい?加藤サン。貴方今日からの会員なら、位は一番下よ?」

「わたくし達の言うことは絶対ですわ。逆らったらただではすみませんよ?」

「上の命令は絶対!・・いいですわね?」


会長が居なくなったらみんな豹変。

私を取り囲んで口々に命令する。

なんか・・・・私を入れた魂胆が判った気がする・・・・。

コレが目的か・・大澤口 朱梨花・・・・・・。


「最後に!退会は認めませんわ。」


ゔ・・・・しようと思ったことを止められた・・・・。

退会できないクラブなんてあるかぁー!!!

人権の侵害だよ!


「なっ・・・なんでよ!!」


私が1人の生徒に問いかけると


「決まりですもの。」


アッサリと返されてしまった・・・・(ズーン


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