Four Cherry
「でもさ、問題は朱梨花じゃんね。アイツ頑固そうなお嬢様だしなぁー・・」
「んー・・・。退会させないって言ってたし・・」
私は最後の一口を口に入れて、お茶で流す。
凛はデザートまでもってきて、スプーンでつついている。
「もういっその事さ、『辞める』ってだけ言ってからあとは無視しとけば?それが1番じゃないかな?下手に理由つけると面倒だしさ。」
でもソレで辞めさせてくれるのかなぁ・・・?
「・・よし!ついて行くから言おう!」
「え?えぇ・・!?」
突然立ち上がると、トレーを戻してから例の教室に向かって凛は手を引っ張る。
そして・・・・着いてしまった・・・大澤口 朱梨花が居る・・教室・・。
「たのもーっ!」
えぇっ・・・!!?たのもうって・・道場破り見たいじゃん・・
勢いよく開いたドアの向こうには優雅に茶を楽しむ彼女等。「ファンクラブ会員」
優雅に茶なんか飲んで・・・
「あら、苑田サンと加藤サン。お揃いでなにか御用かしら?もしかして、苑田サンもファンクラブに入られるのかしら?でしたら大歓迎でしてよ?ウフフフッ。」
「朱梨花、蒼伊が言いたいことあるってさ。」
「えっ・・・!?」
「あら、加藤サン。何か?」
妖艶な笑みで私を見る大澤口サンとその他。
いっ・・・言わなきゃ・・・。
これ以上・・・耐えられない・・・・・・。
「このファンクラブ・・辞めさせてください・・っ」
一瞬、全員の眉が寄る・・そして、ヒソヒソと耳打ちが聞こえてきたり・・
「・・加藤 蒼伊。」
「・・・は・・・い・・・・?」
フルネームで呼ばれてビクリと上がる肩。
「最初にわたくしは言ったわ。退会は認めないと。」
「で・・でもっ・・もう嫌だ・・!」
「認めませんわ。だってこのクラブメンバーは全員アナタを恨んでいるのだから。もっともっと・・アナタには苦痛を味わっていただかないとわたくし達の気がすみませんわ。」
「・・・何よソレ!!アンタ達の勝手な理由じゃない!」
凛がキレる。息切れ切れに叫んで、この教室に響いた。