Four Cherry
坂城・・・翼・・・翼・・・・翼クン・・・!?


「思い出してくれたかな?蒼伊チャン。」


にっこりと笑う黒髪の王子様的な彼。

まさか・・14年前の・・・・アナタですかぁぁぁぁぁ!?!?

コクコクと上下に首を動かすとにっこりと翼クンは微笑む。

それと同時に、女子生徒が私に話しかけてきた。


「ねぇねぇ、あたし苑田 凛(ソノダ リン)!よろしく!!蒼伊っ。」


いいいい・・・いきなり呼び捨てですかぁ・・!?


「あたしのことも凛、でいいから。仲良くしてねぇー。」


こげ茶色の髪にポニーテールをリボンで止めた髪形の彼女。

凛、と言うらしい。

強気な口調が言い返せない空気を呼ぶ。


「よ・・よろしく・・凛・・?」

「そうそうッ、それでよしっ!」


少々戸惑っていると救世主?の西藤 銀斗クン登場ー。

彼の席に凛が座っていたからかちょっとムスッとしている西藤クン。


「苑、座れねーんだけど。」

「あー銀。ゴメンゴメンッ。銀斗はもう蒼伊と仲良くなった?」


席を立って、そこに座る西藤クンにドストレートな質問をする彼女。

彼は考えこんで・・・るよね。頭抱えてるし。


「一応なったんじゃね?なぁ・・・・蒼伊?」


さ・・・西藤クンまで呼び捨てする感じ・・?

しかもさっきまで「加藤サン」とか言ってたのに。


「じゃあ私西藤クンの呼び名考えるから。」


と私はいくつか候補を挙げてみた。

・銀斗
・銀斗ン
・銀クン
・銀チャン
・銀シャリ

・・・・と。


「・・・なんだよ銀シャリって・・・。すし飯だっけ?」

「どれがいい?」


私が問いかけると西藤クンは「別に・・」というような顔をする。

むぅー・・・・じゃあ・・・・・


「じゃあ私がきめるからねっ。・・・銀チャン!!!」

「はぁ!?」


即答の反応。

そ・・・そんなに嫌かなぁ・・・?


「・・・別にいいんじゃね?誰も呼ばないし。」


あ・・・OKなんだ。



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