Four Cherry
寮に付いたのは午後7時の話。
寮の玄関には凛が居て・・・私を待っててくれたんだって。
「もぉー・・遅いっ!!部屋に案内するから、おいでっ!!」
私の手を強引に引いてく凛。城みたいに横広い桜棟はどれだけ金がつぎ込まれているのやら・・。
その棟の端、210室に私の居場所は会った。
窓からは綺麗な夜空が見える、田舎的な風景。
この街自体は都会的だけど、ココはなんだか別の場所に来たよう・・・。
「私は204号室、銀チャンは209だっけ。翼クンが201号室だよ。みんな近くてよかったよねぇー♪」
私の部屋の中をグルリと見渡して彼女はうれしそうに言った。
私もそのとおりだと思う。部屋が近くてよかった。
そのあとは家と同じようにご飯食べてお風呂に入ってベッドにダイブする。
・・・今日は1日大変だったと思う・・・。
潤兄チャンのほうは大丈夫かな?
今までほぼ毎日一緒に居た兄がいないことに少しだけ心細さを感じる。
そして・・・学長のあの言葉が思い出される。
――――出来の良い兄と、出来の悪い妹。吉と出るか凶と出るか―――――
ココは聞くところによると建てられたばかりだけど学業レベルが高い学校らしい。
まだまだ知名度は低いから地元の子しか入学しないらしいんだけど・・。
だーからあんなに難しい授業だったわけか・・・案の定銀チャンも寝てたし。
だぁぁぁーッ・・・明日も学校じゃないかぁー・・・・。
っていっても補習だけど・・私の場合はいかなきゃ。
私はいろいろなことを思いつつも、そのまま目を瞑った。
目を瞑って眠りに落ちる瞬間・・・・
翼クンの顔が浮かんだ。