君にホームラン
ギィー…
少し古ぼけたような音をたてながら屋上のドアが開いた
周りに目を配ると
柵から身を乗り出している女の姿が。
「ん…?」
目をよく凝らせてみてみると、梨紗の後ろ姿に似ている
「梨紗…?」
俺は恐る恐る足を前に出す
「拓哉…」
緊張がはしる。
まさか…
「お前…何やってんだよ!みんな心配してたぞ!?変な事考えるのはよせ!」
俺は梨紗の手を掴み、柵から離した
「変な事…?」
「お前が自殺なんかしても…」