君にホームラン
それからの俺はひたすら練習に打ち込んだ
甲子園に行くために。
そんなある日
「拓哉、電話よ。梨紗って子から」
「え!?」
俺は慌てて母さんから受話器をうけとる
「もしもし…?」
「あ、拓哉?」
その声は紛れもなく梨紗だった
「病院うつったって聞いた」
「会いに来てくれたんだ!忘れてんのかと思った」
「んなわけないだろ!」
俺がそう言うと梨紗は笑った
あの笑い顔を直接みれないのは残念だけど
想像がつくよ
俺の中にくっきりと刻まれてるから