君にホームラン

「え?梨紗ちゃんが?」

「来るのか!?」


翌日、かなとたけるに話したら驚いてた


「でも大丈夫なの?」


「わからない…だから、かな。お前一緒にいてやってくれないか?」


「え…?あ、うん…」


「サンキュー」


俺は昨日徹夜で考えた練習メニューをみんなに見せた


「えー!キャプテン!無理っすよ、こんなの」


「そうだぜ、拓哉。まだ夏まで時間はあるし、練習試合だ。故障でもしたらどーするんだ。現にお前、怪我から復帰したばっかだろ?」


真面目な副キャプテンの敦士。


その意見も間違ってはないと思う


けれど今回の練習試合は
ただの練習試合とは違う

「どうしても勝ちたいんだ。見せたい奴がいるんだ!頼む」


「拓哉…」


一瞬の沈黙がはしる


「…だめだ。俺たちの本番は夏の大会だ。そんな無理なメニューをこなして、もし何かあったらどうするんだ。お前、責任とれるのか」
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